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【レビュー】Negicco "Rice&Snow"

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「楽曲派」

これが一音楽ファンの筆者のスタンスである。たしかにCDを購入する際にはいわゆるジャケ買いをした時期もあったが、私が音楽を聴くのはあくまでその楽曲が好きだからである。

ところが先日、そのスタンスを揺るがす事態が起こった。それが

Negicco

である。

 

Negiccoは新潟発の3人組ローカルアイドルである。結成は2003年というから、活動を始めてもう12年になる。このたび、彼女たちが通算2枚目のアルバム"Rice & Snow"を発表した。

自称音楽通の筆者はNegiccoのことを3〜4年前には名前くらいは知っていたはず。「めちゃ×2イケてるッ!」のエンディングテーマにもなった「圧倒的なスタイル」はもちろん良曲であるし、ベストアルバム「Negicco 2003〜2012 -BEST-」に収録された「Party On the PLANET」はクラブでかかることを意識したサウンドであった。しかし、当時の筆者は「所詮アイドル」という色眼鏡で見てしまったため、CD購入には至らなかった。愚かである。

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そんな中、2014年12月に発売されたシングル「光のシュプール」がオリコンシングルチャートで5位に輝く。そしてこれがアイドルの垣根を越えて、冬ソングの定番になり得るほどの名曲だった。

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(MVはフィンランドで撮影された。偶然にも筆者は昨年フィンランドに行っており、ロバニエミにあるサンタクロース村にも足を運んだ。ちなみに、ロバニエミはオーロラ観測にやってくる観光客もいるが、首都ヘルシンキからは800kmも離れたところにある。そのため、どうしてもサンタに会いたい人以外は行かないのが賢明だ。また、MV中での買い物シーンで使われている店はK-marketというフィンランド国内に広く展開されているスーパーである。)

そんな、絶好のタイミングでのリリースとなった「Rice & Snow」を購入した。タイトルは、日本人ならば誰でも知っているクリスマスソング「恋人がサンタクロース」が収録されてる松任谷由実のアルバム「SURF & SNOW」へのオマージュにもなっている。

全13曲の大半の作詞作曲を務めたのは、ファンであり、初期からNegiccoのサウンドを支え、Negicco「曲の良いアイドル」たらしめているconnieである。外部からはNONA REEVESの西寺郷太、□□□の三浦康嗣や吉田哲人らが参加している。

M1 トリプル!WONDERLAND

作詞、作曲、編曲は南波志帆や、声優の花澤香菜の楽曲を手掛ける矢野博康。4つ打ちとシンセのバッキングの中に、ギターのリフが共存する軽快なナンバー。

ネギは進むぜ!次のディケイド

という歌詞を聴くと、本当に10年以上やっていることに感慨深さを覚える。

トリプル!WONDERLAND
Negicco
¥ 200
M2 ときめきのヘッドライナー

作詞は「Tomato n'Pine」の作詞で知られるJane Su、作曲は西寺郷太。牧歌的なNegiccoらしからぬ、フェスのヘッドライナーになることを目指す思いを歌うナンバー。ライブで盛り上がりそうな曲。

M3 1000%の片想い Feat. Tomoko Ikeda (Shiggy Jr.)

作詞作曲はconnieで、Shiggy Jr.のボーカル池田智子が参加している。Shiggy Jr.はまだEPを2枚出しただけの、若手ポップバンド。大学生くらいの片想いを歌った曲。モータウンビートを採用した楽曲。

M4 クリームソーダLove

connie作曲、北川勝利編曲で、作詞はNao☆。スケジュールの都合で作詞にかけた時間は2日らしい。女の子らしい胸キュンソング。

M5 サンシャイン日本海

作詞・作曲と編曲をORIGINAL LOVEの田島貴男が手掛ける。オリコントップ10入りを目指すも、惜しくも11位どまりであったシングル曲。因みにこのときの10位は竹内まりあの「静かな伝説(レジェンド)」。サビのコーラスワークが心地よい。岩崎宏美の「ロマンス」あたりを彷彿とさせる曲。

M6 裸足のrainbow

作詞作曲はconnie、編曲はスカート。アーバンで素朴なゆるりとしたポップスの歌曲。3人がやさしく歌うのをじっくりと聴ける。

M7 二人の遊戯

作詞作曲はconnie、編曲は矢野博康。フュージョンサウンド。トークボックス使い。ギターのソロパートもがっちりはまっている。

M8 パジャマ・パーティー・ナイト

作詞作曲がconnie、編曲はOrland。これまた80~90年代のサウンド。Bobby BrownとかJanet Jacksonが流行り出したときの打ち込み系のリズム。

M9 BLUE, GREEN, RED AND GONE

作詞・作曲と編曲は三浦康嗣。曲名はMichel LegrandのBlue, Green, Grey and Goneから。別にジャジーなわけではなく、ドラムンベース。歌うのも難しそうだが、こういうのに慣れていないであろうファンはライブでノれるのか。最高。

M10 Space Nekojaracy

作詞がconnie、作曲はconnieと吉田哲人。編曲は吉田哲人。Kaede(?)の掛け声とともに、RolandのTB-303(さんまるさん)のベースがうなる。

M11 自由に

作詞作曲はconnie、編曲は蓮沼執太。自由である。ラップ調である。可愛い。それにしても、アルバム後半の振れ幅はすごい。

M12 光のシュプール

作詞作曲connie、編曲が田島貴男。説明不要のウィンターソング。名曲。

M13 ありがとうのプレゼント

作詞作編曲はconnie。歌詞は帯裏に載っている。

 

というわけで、聴き込んでみると捨て曲がない。connieのポップセンスに、外部陣が素晴らしい編曲をし、Negiccoの3人がしっかり歌いこなしている。世に出回っているアイドル批判に対する回答になっているし、また他のアイドル達への宣戦布告でもあるこのアルバムは、ジャンルの垣根を越えて多くの人に届かせるべきものである。このまま目標である武道館まで突き進んで欲しい。

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と、ここまでのレビューは「楽曲派」といって全く問題のない内容である。様子がおかしくなるのはこれからである。ただ、長くなってしまったから、筆者が「楽曲派」でなくなるまでのドキュメンタリーは別の記事にしようと思う。